フィン・エイムズと愉快な仲間達(フィン・エイムズ誕生祭2021)
イーストン魔法学校内を、フィン・エイムズは借りた本を返す為に図書館棟へ向かっていた。彼はマッシュやランス、ドットやレモン達と放課後に遊ぶ約束をしているので、
それまでに用事を済ませておこうと思ったのだ。
「ふぅ……ちょっと借り過ぎたかな……」
そんなことを呟きながら歩いていると、誰かにぶつかった。
「あ……すみませ……」
「フィン君……」
ぶつかった相手は放課後遊ぶ約束をしているメンバーの中の紅一点、レモン・アーヴィンだった。
彼女もフィンと同じように大量の本を抱えていた。
「凄い量の本ですね。……って、私も人のこと言えないですけどね」
そう言って「えへへ」と笑ってみせる。そんな彼女を見てフィンは思った。
(こうして見るとレモンちゃんて可愛いな……)
今まで異性として意識したことの無かったレモンへの想いに気付いたフィンは、
真っ赤になって顔を背けた。途端にレモンがむくれた。
「どうして顔を背けるんですか? 私、何か気に障ることしちゃいましたか……?」
「い、いや、何でもないよ。気にしないで?」
「それならいいですけど……何かあるなら言って下さいね?」
「うん……気遣ってくれてありがとう」
フィンとレモンは微笑みながら、一緒に図書館棟へ歩き出した。